女性の味方、モッツァレラチーズ! ヘルシーで栄養満点なモッツァレラチーズを 食べて、もち肌ならぬモチ肌美肌になっちゃいましょう!
2017→2018年へと盛大に年が明けた。
というのは、とにかく盛大に食べたからだ。
12月~1月の初旬にかけてのイタリアは、夏のバカンスの次に、みんなが大いに盛り上がる季節であり、それはなんといってもクリスマス(イタリア語でNATALEナタ-レ)があるからで、人口のほとんどがキリスト教であるイタリアでは、一年のうちで最も大切な宗教行事をする時期なのでありまして,そのお祝いは、年を跨り1月6日まで盛大に続くのである。
ちなみに、クリスマスの飾り付けが取り払われるのも、1月6日のこの日になります。
そのクリスマスの12日目にあたる1月6日は、”Epifaniaエピファニア”と呼ばれ、キリスト教ではイエスキリストの降誕を祝い、東方三博士がお祝いに贈り物を届けた日であることから、子供たちへお菓子を渡す習慣などあります。
Epifaniaは、俗に”La Befana魔女”とも呼ばれ、1月5日から6日になる夜、醜い風貌の老婆の魔女がホウキに跨りお空を飛んでサンタクロースのように子供たちへプレゼントを運んできてくれるという民話伝承もあり、子供たちにとっては、とても親しまれた愛らしい魔女なんです。
こうしてクリスマスから続くお祭り気分は、この1月6日のEpifaniaで完了し、子供たちは学校へ戻り、大人達も本格的に通常の生活へと戻っていき、事実上長いFestaがようやく終わりを告げ、新しい年明けの幕開けとなるような感じであります。
さて、私が言いたかったことは・・・この長いFestaの過食期間中に、何度も口にした食材の一つ、モッツァレラチーズについてであります。
焼きたてのお餅のように白くてモチモチとしたモッツァレラチーズ。
日本だとよくお正月に子供たちへお餅を食べる際は、喉に詰まらせないように注意したりするものですが、お国変われば食文化も変わり、ここイタリアでは、モッツァレラチーズの特に一口サイズの丸い”Bocconcini ボッコンチーニ”を食べる際などは、子供たちに丸ごと口に放り込んだりしないように絶対に注意しなければならない。実際大人でも、ひどい目に合うこともあるのです。。
そうなんです!ココ南イタリアでは、白といえばモッツァレラチーズ、赤といえばトマト、緑といえばバジリコ!と、ピッツァ・マルゲリータの具材ではありませんが、モッツァレラチーズは、老若男女誰からも愛されるチーズなのであります。日本でも結構好きな方多いですよね。。
そしてこのモッツァレラチーズ!!
意外ととても大事なのは、正統派の水牛のミルクから作られたものと、一般的な乳牛のミルクから作られたものの2種類があるということ、ご存知でしょうか?
■水牛モッツァレラチーズと乳牛モッツァレラチーズの違いは?
・水牛の乳を原料とするモッツァレラチーズは、「Mozzarella di Bufala モッツァレラ ディ ブッファラ」と呼ばれ、味は濃厚でほんのりとした甘味もあり、触ってみても乳牛のモッツァレラチーズに比べ柔らかめである。
鉄分、ビタミン類、乳糖など豊富に含まれており、健康にとても良い食材として世界中でも高い評価を得ている。
・乳牛の乳を原料とするモッツァレラチーズは、「Mozzarella di Vocca モッツァレラ ディ ヴォッカ」や「Fiore di latte フィオーレ ディ ラッテ」と言われたりし、食感は、弾力ある歯ごたえで、味は、水牛のモッツァレラチーズに比べるとミルクの味わいがさっぱりしているように思います。
■なぜ水牛と乳牛のモッツァレラチーズがあるのでしょうか?
・それは本来、水牛の乳を原料として作られていたものが正統派モッツァレラチーズだったのですが、水牛は乳牛と比較すると飼育自体が難しく、乳の量も少ないため希少になり、乳牛の乳を代用して作る方が徐々に多くなっていったということらしいです。
■ 水牛のモッツァレラチーズは、ここサレルノが発祥地?!
さて、このモッツァレラチーズの原型であります水牛モッツァレラチーズは、南イタリア・カンパニア州のここサレルノが発祥地でありますのを、皆様ご存知でしたしょうか?
私もサレルノ生まれの主人に「スゴイよね!!知ってた?」って聞いてみましたら、「ふ~ん、知らない」と、あっさりだし、あやふやだし「??」。
と、これでは私の気持ちも納まらないので、専門家に直接真実を確かめようと、サレルノ郊外のBattipagliaバッティパイアにあるモッツァレラチーズ工場の
MAILさんへアポを取り、早速行って参りました!!
■ 知る人ぞ知る!
熟練の職人技によって作られる水牛のモッツァレラチーズ。
本場の水牛モッツァレラチーズの工程だよ!
工程①早朝の搾り立ての水牛のミルクを沸騰させないように煮ながら殺菌。
工程②それに凝乳酸素を入れて冷ますと、水牛のミルクは大きい木綿豆腐のようなプルプルとしたホエー(乳清)という大きな固形状のミルクになります。それを細かく切り、他の容器に取り分けます。残った水分は、再度煮詰め てリコッタチーズになるのだそうです。
工程③先ほどの取り分けたホエー(乳清)に沸騰したお湯を注ぎながら、職人さんが棒でコネ始めます。すると、固形状だったものが、だんだんネバネバ としたお餅のような一つの大きな固まりになっていくのです。
工程④コネたモッツァレラチーズの原型を水の中に入れ換えると、二人組みのベテランの職人さんがリズミカルな手作業でこぶし大の大きさにちぎっていきます。ちなみに、この「ちぎる」という製法がイタリア語の mozzare モッツァーレ=ちぎるという意味で、名前の由来になっているんだそうです。。
工程⑤この出来上がったモッツァレラチーズを塩水に漬けます
ここでゆっくりとモッツァレラが塩分を吸い取るのだそうです。だいたい30分くらいで食べ頃になるそうですが、それ以上時間が経っても、塩分が強くなったりもしないそうなのです。不思議ですよね~!
塩水にプカプカ浮いてる出来立てのモッツァレラチーズは、白くてスベスベで新鮮さがモロに伝わり、これがすぐ袋詰めにされて手に入るなんて。。
メチャメチャ幸せを感じる光景でございました。
そして、聞きたかった『モッツァレッラチーズのサレルノ発祥地説』について、MAIL4代目社長のライモンドさんと売店のカルメラさんにもきちんとご説明頂き、「間違いない!」とお墨付きもいただけました。
自分が住んでる街ですから、ここははっきりしませんと・・確認出来て本当に良かったです。
【関連サイト】
MAILモッツァレラチーズ工場 caseificiomail.it
■モッツァレラチーズの栄養素
□水牛モッツァレラチーズの100gの栄養分
- エネルギー 288kcal
- タンパク質 16.7g
- 脂質 24.4g
- 炭水化物 3.5g
- カルシウム 210mg
□乳牛モッツァレラチーズの100gの栄養分
- エネルギー 248kcal
- タンパク質 11.47g
- 脂質 12.22g
- 炭水化物 23.67g
- カルシウム 610mg
出典 dietaland.com
□乳酸菌が豊富
さて、一般的には、水牛の乳を原料とするものの方が希少価値もあり、良質とされているのですが、栄養面に関しては、水牛で作られているもの、乳牛で作られているもの、どちらにも乳酸菌は豊富に含まれています。
乳酸菌は、高温で加熱すると死滅してしまいますが、モッツァレラチーズは出来立てを食すフレッシュタイプのチーズのため、生で食べることで生きた乳酸菌を摂取しやすい食材として、イタリア女性の間では整腸作用の効果が高い食材とも言われています。
□美容、ダイエット効果など
そしてモッツァレラチーズの魅力は、それだけに留まりません。
実は、
- ①高アミノ酸
- ②高カルシウム
- ③高タンパク
- ④高ビタミン
という美容、ダイエットなどにも高い効果が期待できる食材でもあるというのです。
①脂肪燃焼効果
モッツァレラチーズには、「アミノ酸」が豊富!
アミノ酸は、体についた脂肪を燃焼してくれる働きがあり、一度ついてしまうとなかなかとれ摂れにくい体脂肪を効率良く排出してくれるので、肥満解消にも効果的と言われています。
②ダイエット効果
モッツァレラチーズは、「カルシウム」が豊富!
カルシウムは、歯や骨を強化するだけでなく脂肪が体に吸収されるのを抑える働きもあり、ダイエットにも高い効果があると言われています。
③バストアップ効果
モッツァレラチーズは、「タンパク質」が豊富!
バストは基本、脂肪と乳腺で構成されています。乳腺は、バストの発達には、とても大切な器官でバストを大きくしたいなら、まずは乳腺を発達させてから脂肪をつける必要があります。モッツァレラチーズには、その乳腺を発達させる良質なタンパク質も多く含まれているのでバストアップにも効果的と言われています。
④美肌・アンチエイジング効果
モッツァレラチーズには、女性を美しく導く「ビタミン成分」も豊富です。
肌を健康な状態に保つのに欠かせないビタミンB2が豊富だとか。
このビタミンB2には、「皮膚や粘膜のビタミン」と呼び名があるほど、健康的でぴんと張った輝く肌へと導いてくれます。その他にも髪の毛の再生を助ける作用もあります。
さらにセレン(セレ二ウム)という成分は、女性の月経リズムを助けたり、更年期障害の症状を緩和させたりする効果もあるので、アンチエイジングにとても役立つ成分なのです。
さて、女子の味方のモッツァレラチーズ・・・
これなら、もっとモッツァレラチーズを食べる機会を増やしてもいいと思いますよね?
ただモッツァレラチーズは、単体で食べるよりいろいろな食材と組み合わせる方が、飽きずにもっとおいしく、そして健康的に食べれます。
相性が良い組み合わせの食べ方としては、やはり絶品カプレーゼは外せません。
□モッツァレラチーズとトマト
カプレーゼとは、モッツァレラチーズとトマトを同じ厚さに輪切りし、トマトとモッツァレラチーズを交互にお皿にのせます。それにバジルの葉を添え、お好みで塩と粗引きコショウを少々ふり、オリーブオイルをかけていただきます。
あとここらへんだと、コショウの代わりにトマトといえばやはり、シソ科のハーブのドライオレガノを利用する人が多いです。私もそちら派です!
真っ赤なトマトには、リコピンを始めとし、美容健康に効果的な栄養素が豊富に含まれています。さらに、オリーブオイルが消化吸収を助けてくれる働きがあるのでダイエット的にも大変おススメのレシピと言えるでしょう。
□モッツァレラチーズとアボカド
アボカドは、『森のバター』と言われるほど栄養価の高い食品です。
私のおススメは、やっぱり和風アレンジ。モッツァレラチーズとアボカドのお刺身風簡単サラダです。作り方は、アボカドとモッツァレラチーズを輪切りにし、アボカドとモッツァレラチーズを交互にお皿にのせ、オリーブオイルもしくは、お好みでゴマ油を軽くかけます。アボカドとモッツァレラチーズをお箸で一緒に取り、お刺身風にワサビ醤油を直前に漬けていただきます。
モッツァレラチーズもアボカドも食べ方としては、加熱調理せずに生で食べるのが最も栄養素を逃さない食材のため、ビタミンもしっかり取りながら、お酒のおつまみとしても結構おススメです!
最後に一つ少しだけ注意していただきたいのは、消費期限です。
他のチーズに比べてフレッシュチーズのモッツァレラチーズは、消費期限も短めです。一度開けたら早めに食べきりましょう!でも、一度に食べ過ぎてはいけません。加熱調理などにアレンジするなどして早めに消費するのがおススメです。
いかがでしょうか?
モッツァレラチーズを食べるとお肌もボディも美しく導かれるのをご理解いただけましたでしょうか?
これでは、南イタリア人が言う『モッツァレラチーズを愛して病まない』っていう気持ち、少しは理解できますね。
皆様も是非、いろいろなバリエーションでモッツァレラチーズを食べて、もっともっときれいになっちゃいましょう!