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ウィルスに負けない体づくり

風邪をひかない生活習慣

気温が下がり、空気が乾燥してくると、くしゃみや鼻水、咳などの症状が見られ風邪をひく人が増え始めます。風邪の多くはウイルス感染によって人から人へとうつります。風邪をひきおこすウイルスは200種類以上もあり、感染するウイルスの種類や型が異なるたびに風邪をひくことも少なくありません。風邪予防にはウイルスにさらされないこと、ウイルスに負けない抵抗力をつけることが大切です。

 

風邪を防ぐ対策と生活習慣

感染ルートには、ウイルスの付着した手を介して、口や鼻の粘膜から感染する「接触感染」、風邪をひいた人の咳やくしゃみによってウイルスを含んだ小粒子(飛沫)が飛び散り、それを吸い込むことによる「飛沫感染」、さらに咳やくしゃみの飛沫の水分が蒸発して空気中に浮遊したウイルスを吸い込むことによる「空気感染」があります。

こうしたことから、風邪の予防には「こまめに手洗いをする」「マスクを着用する」「症状の出ている人に近づかない」ことが基本です。

また、同じ環境で過ごしていても、体力や抵抗力が低下している人はウイルスに感染しやすくなります。風邪に負けない身体づくりのために、次のことを実践しましょう。

  • しっかり睡眠をとる…睡眠は体力や身体の機能回復に欠かせません。
  • 十分に栄養をとり、適度に運動する…免疫力を高めるためには十分な栄養が必要です。風邪予防には、免疫物質のもととなる「たんぱく質」、免疫力を高める「ビタミンC」、粘膜を丈夫にしてウイルスの侵入を防ぐ「ビタミンA」を積極的に摂りましょう。また、適度な運動は風邪に負けない体力づくりや、免疫力の向上に役立ちます。
  • なるべく薄着を心がける…厚着は気温の変化に身体が順応する力を弱めて、抵抗力の低下につながります。

 風邪対策にこの1品

チキンとかぼちゃのクリームコーンシチュー

低脂肪ながら免疫物質のもととなるたんぱく質を多く含む鶏肉をはじめ、のどや鼻の粘膜を保護するビタミンAが豊富なかぼちゃ、消化が良くエネルギー源となる糖質、免疫力を高めるビタミンCを含むじゃがいもを使ったシチューです。風邪をひいてしまったときにもどうぞ。

風邪をひいてしまったら

  • まず、十分な休養と睡眠をとりましょう。
  • ウイルスにより胃腸が弱っている時は、おかゆなど温かく消化が良いものを食べましょう。
  • 発熱や炎症があると体内の水分を消耗します。水分補給を十分に行いましょう。
  • 体力も消耗しやすいため、たんぱく質や糖質などでエネルギー補給をしましょう。

 インフルエンザ対策も十分に

通常の風邪のほか、インフルエンザが流行り出すのもこの時期です。風邪の症状は進行もゆるやかで、症状も鼻やのどを中心とした上気道に起こり、発熱しても38度と比較的軽度です。一方、インフルエンザは感染して1~3日の潜伏期間後、突然38度以上の高熱や全身の倦怠感、食欲不振の全身症状が強くあらわれるのが特徴です。
インフルエンザウイルス対策には、通常の風邪対策以外に湿度管理も大切です。加湿器を使って50~60%の湿度を保ちましょう。
なお、ワクチンの接種も有効です。インフルエンザは例年12~3月頃に流行します。接種効果が現れるまでに2週間程度かかるため、12月中旬までに接種を終えることが望ましいとされています。接種には、発病する可能性を低減させる効果と、インフルエンザにかかった時の重症化防止に有効とされています。

そして今年は、毎年のウイルス対策に加え、新型コロナウイルスにも気を付けなければいけません。とはいえまだまだ明らかになっていないことが多く、明確な対策を講じる事が難しい状況で、不安に思っている方も多いことでしょう。そんな中で私たち一人一人ができることは、手洗いや咳エチケットなどの一般的な感染症対策。 加えて、普段から意識的に健康管理を行って免疫力を低下させないことが大切です。

まとめ

<免疫力を高めるための食事のポイント>
・1日3食を規則正しく、主食・主菜・副菜のそろった食事をこころがけましょう。
・コンビニを利用する場合は、商品の組み合わせを考慮したり、プラス一品で栄養素を補うなどの工夫をしましょう。
・腸内環境を整える効果のある食物繊維が含まれる食材(野菜・海藻・きのこ・果物など)や、発酵食品(味噌・納豆・塩麹・ヨーグルト・チーズ・キムチ・ぬか漬けなど)を、日々の食事に積極的に取り入れましょう。

<免疫力を高めるための運動のポイント>
・負担が少なく長続きするような運動を日常生活に取り入れましょう。
・運動の時間を確保できるときは、屋外でのウォーキングや軽いランニング、屋内でのストレッチやラジオ体操、簡単な筋トレなどがおすすめ。
・運動の時間を確保できないときは、日頃の習慣を少し変えて意識的に歩く距離をのばしたり、家事をしながら体を動かすなどの工夫をしましょう。

<免疫力を高めるための睡眠のポイント>
・就寝3時間前までを目安に夕食を済ませることや、「分食」によって就寝前の消化器官の負担を和らげることを意識しましょう。
・就寝前のカフェイン、ニコチン、アルコール摂取を控えることで、深い睡眠を長くとれるように体内を整えましょう。
・就寝前に入浴で体を温めましょう。また、就寝前にスマホなどの電子機器の利用は控え、なるべく明るい光を見ないようにこころがけましょう。

免疫力は簡単にアップするものではなく、日ごろの過ごし方がとても重要です。
栄養バランスに配慮した「食事」、適度な「運動」、質の高い充分な「睡眠」といった基本的な生活習慣を整え、継続をすることが大切です。
まずは自分の生活習慣を見直し、今日からできることをコツコツ積み重ね、免疫力の低下を防ぎましょう。
これを機に生活習慣を見直すことが、将来の生活習慣病を予防したり、いつまでも若々しい体を維持することにもつながります。
いきなり完璧を目指すのではなく、無理なくできることから一歩ずつ、楽しみながら改善していき、これからやってくる寒い冬を元気に乗り切りましょう。