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質の良い睡眠と美容法

皆様は夜何時ごろに就寝していますか?
「日本人の3人に2人は睡眠不足」とされる現代。美容にとって睡眠はとても重要なものですが、分かってはいてもついつい夜更かしをしている方も多いのではないでしょうか。

睡眠とスキンケアには重要な関わりがあります。「上質な睡眠をとれば、それだけで美肌になれる」なんてことも!夜に丁寧なスキンケアやエイジングケアを行ったうえで、ぐっすり質の良い睡眠をとると健やかな美肌に。今回は質の良い睡眠と夜寝る前のエイジングケアのコツをご紹介いたします。

 


■睡眠不足や夜更かしのお肌へのデメリット
1、お肌のメンテナンス機能が不十分
運動で壊れた筋肉細胞は、睡眠中に血液から多くの酸素や栄養素を与えられ回復しています。肌細胞もこれと同じで、日中に受けた紫外線や摩擦、乾燥等のダメージで壊れた真皮細胞・上皮細胞は、睡眠中にビタミンC・ビタミンE等の栄養素、成長ホルモン等を与えられ元気を取り戻していくのです。
夜更かしをすると、メンテナンスのための成分は「活動」にいつまでも使われることになります。 「睡眠」「回復」というスイッチに切り替わらないため、肌メンテは人手不足の状態に陥り、メンテを完了しきれず、そのまま翌朝を迎えてしまいます。 お肌のメンテナンスのために必要な時間は、平均6時間~7時間。これ以下の睡眠時間では、本来の肌の美しさを取り戻せるメンテナンスが行われていない状態です。

2、代謝が落ちて肌年齢アップ

内臓の働きは、活動中と睡眠中では大きく異なります。睡眠中、筋肉等はさほど血液を必要としません。 その分、消化した食物をエネルギーに変える「肝臓」に多くの血液が行き、代謝が活発に行われるようになります。 しかし睡眠不足の状態では、肝臓がフルに働く時間が短くなります。 代謝機能が低下する為、食べ物やサプリメントでいくら栄養素を摂取しても、お肌が吸収しやすいエネルギーに変換されず、必要な栄養が十分に行き渡らなくなっていきます。 その結果として、肌年齢が上がってしまうのです。

3、胃腸の疲れが取れず肌荒れに
人間の脳の自律神経は、起きている時には「交感神経」が活発に働き、睡眠時やリラックス時には「副交感神経」に切り替わります。 「交感神経」は胃腸への血液の供給を減らし、消化活動を抑える役割を果たしています。反対に副交感神経は胃腸にも血液を巡らせ、消化を活発にさせる役割を担います。睡眠不足の状態が続くと、脳の自律神経のスイッチの切替がうまくいかなくなっていきます。興奮や緊張をしていないのに、常に交感神経が出続ける状態になってしまうと、胃腸は十分な働きができず、腸内環境がどんどん悪化して腸内フローラが乱れていきます。腸の機能も落ちるため、便秘の原因にもなります。これらが吹き出物(大人ニキビ)やお肌の乾燥等
のトラブルの元になるのです。

 

4、ストレスが増えてエイジング促進
睡眠不足で交感神経が過剰に働くようになると、眠りの質も落ちていきます。すると今度は「脳」が疲れていく原因となります。 日中に受けたストレスが睡眠で解消されず、どんどん蓄積されていくのです。

「イライラする」「クヨクヨする」等のネガティブな感情にある時、原因が「睡眠不足によるストレス」というケースは少なくありません。ストレスの蓄積は皮膚の繊維芽細胞を壊し、弾力やハリ・潤いを失わせる大きな原因と考えられています。 たるみによる毛穴の開き・吹き出物の増加・インナードライ肌・シミやシワの増加等、お肌にとって嬉しくないエイジングが促進されてしまうのです。米国の大学心理学研究室の報告によれば、睡眠が6時間以下の人はストレスを蓄積しやすく、うつ病等の精神疾患を発症する率も2.4倍に上がるのだとか!

 


■シンデレラタイムとは

入眠から3時間は、「シンデレラタイム」といわれ肌にとって大切な時間です。この時間は、成長ホルモンの分泌が高まり、肌がもっとも活発に生まれかわると言われています。その時間帯に質の良い睡眠をとることが美肌へのルールといわれています。 また、就寝時刻を一定させることも大切です。 毎日ベッドに入る時間が異なると、体内時計を乱すのでよくありません。 成長ホルモンは、体内時計の影響を大いに受けているため、寝る時間が毎日異なると、スムーズに分泌されなくなってしまうのです。 毎日遅くとも深夜0時半までの、同じ時間に寝るようにすると、お肌の状態も良くなってくることでしょう。

■睡眠美容のコツ
・枕の高さは7㎝
枕の高さは、顔や首のシワ・たるみ状態を決める重要な要素です。枕が高すぎると、首は何時間も下向きに押し付けられた状態に。 首のシワが増え、二重あごやフェイスラインが崩れる原因ともなります。 反対に枕が低すぎて顎が上がりすぎていると、首の神経や血管が圧迫され、顔や頭への血行が不良となることに。一般的には仰向けに寝たときに、正しく立ったときと同じ首のカーブになるように支えてくれ、目線はまっすぐ上を見るのが、体に合う枕です。首の後ろにあたる部分が女性の場合7cm前後、後頭部に当たる部分が5cm前後の高さのものが理想です。

・のどが渇いたらノンカフェインのハーブティーを
コーヒー・紅茶・緑茶に含まれるカフェインは、脳を刺激し覚醒させます。就寝2時間前から控えるようにしましょう。小腹が空きがちな就寝前は、栄養の吸収力が高まるので、ハーブティーや天然の栄養・美容成分を摂るのがオススメです。ハーブティーはノンカフェインに加え、老化の原因となる活性酵素を取り除く成分が多く含まれています。

カモミール・・・リラックス効果があり、寝つきの悪い時に。
ローズヒップ・・・レモンの10~60倍あるビタミンCが心地よく美肌に導く。
ペパーミント・・・消化を促す為、食べ過ぎた後やイライラ・不安なときに。
ラベンダー・・・癒しとリラックス効果、頭が疲れた時に。
ハイビスカス・・・疲労回復と代謝促進、ビタミンCも豊富

・アロマオイルでリラックス

女性ホルモンのバランスがくずれると、美肌を作る機能が低下します。香りでリラックスへ導く「アロマテラピー」は人の心や体を左右する不思議な力があります。ラベンダー、カモミール、マンダリンなどのオイルが眠気を促すといわれています。絆創膏にエッセンシャルオイルを垂らし、デコルテに貼る「アロマテラジー」をするといい気分で眠りに導かれます。

・ストレッチやヨガ
股関節が硬くなると、血流が滞ってしまいます。寝る前に息が上がらない程度で軽い運動を行うと、体温が少しあがり、体温が下がり出したころにふとんに入れば、眠りのスイッチが入りやすくなります。

・本を読む

人間の脳は安定を好むので、難しい物事に出合うと休む方向に働きます。就寝前に難しい内容の本を読むのもおすすめです。逆に夢中で読んでしまう本は、脳がさえてしまいます。

・下着の締め付けを避ける
「冷えが気になるから」と、靴下を履いた状態で寝る女性は多いですね。しかし靴下の着用が、却って体を冷やすこともあるのです。 人間の体は熟睡状態になると副交感神経が活発に働き、血管が広がって血の巡りが良くなります。ところが靴下等を履いたままだと足首がゴムで圧迫され、血が十分に行き渡らないことに。 長時間脚先の血行が悪い状態が続くため、体全体が冷え、肌荒れの原因となってしまいます。
きつい下着やインナーを着て寝ると、血行が悪くなって眠りを妨げてしまいます。靴下も必ず脱ぐようにしましょう。

・照明
私たちの体内時計は太陽の光に合わせて動いています。眠りを促すメラトニンは、陽が落ちて目に入る光の量が減るとメラトニンの分泌量が増えます。明るい照明のついた部屋は、昼間と同じ状態になるので、眠気を催しにくくなります。眠りにつく1~2時間前から、パソコンやテレビを消してリラックスタイムを設け、照明を暗めにしてくつろぎましょう。脳が睡眠モードに切り替わり、眠りが深くなります。

・温度と湿度
眠る前に快適な温度と湿度を作ることで、ぐっすり眠りにつくことができます。温度は18℃~23℃、湿度は50%が快適に眠れるといわれています。

・ねまき

部屋着のジャージや、古くなった洋服等をねまきとして着用している方も多いと思います。ですが、あまりおすすめできません。寝ている間も約コップ1杯分の汗をかきます。その為、吸湿性の良いねまきでないと、うまく体温を調節できにくくなります。冬は保湿性の良いもの、夏は通気性の良いものが心地よく眠れます。

・就寝前の食事時間や飲み物
食事・おやつは睡眠3時間前までに しましょう。「夜食べる習慣」はダイエットに良くないだけでなく、睡眠の質にも肌にも良くありません。睡眠中の胃腸は活発な消化活動を終えて、善玉菌による腸の改善等に取り組んでいます。 ところが寝る前に何かを口にすると、胃腸は夜にも消化のために延々と働いてしまうことに。腸内環境の悪化が起こり、大人ニキビ等の肌荒れが起きやすくなるのです。 食事やおやつは寝る3時間前までに済ませておくのが理想的。

 


■夜のスキンケア
朝と夜のエイジングケア・スキンケアの違い
お肌は夜に新陳代謝が活発で、朝からお昼間は身体を守るためにはたらいています。朝は、身体やお肌にダメージを与える紫外線や大気の乾燥、ほこりからの保護を意識した守りのスキンケアが大切です。一方で夜は、日中のダメージを回復させるとともに、お肌の新陳代謝を意識した「育む」もしくは「攻める」といったスキンケアを意識しましょう。

夜のエイジングケアは、大きく次の2つに分かれます。
1)お肌のダメージを取り除く
2)お肌の新陳代謝、育つために必要な美容成分を与える

1)肌のダメージを取り除く

夜のスキンケアやエイジングケアで真っ先に行うことといえばクレンジングと洗顔。メイクしていない方ならクレンジングは不要ですが、洗顔は必要なプロセスです。 エイジングケア世代には、敏感肌向けのできるだけ刺激や負担が少ないものがオススメです。もちろん、お肌に付着した汚れをしっかり落とせるものを選びましょう。 落ちにくいアイメイクは、ポイント用のクレンジングで落として、お肌はミルクタイプやクリームタイプのクレンジングで労わってあげてください。 できれば、ダブル洗顔不要のクレンジング料を使って、洗顔で必要な皮脂を洗い流してしまうリスクを避けましょう。

2)肌に与える

お肌のダメージを取り除いた後は、保湿をしっかり行います。順番は、粘度の低いものから使うのが基本です。 最近は様々なスキンケア製品が出ているので、選択肢も豊富で時間もあるので、欲張って全部使うことも可能です。夜のエイジングケアは肌を育てることが目的ですが、それが様々なスキンケア製品を使うことではありません。 肌状態、肌質、季節などに応じて、自分のお肌に合うエイジングケアを行ってください。敏感・乾燥肌の方は色々使いたくなりますが、化粧水とクリームだけのシンプルケアの方がお肌に合っていたりもしますよ。

 


睡眠はお肌の再生力を呼び覚まして、エイジングケア効果が期待できます。

寝る前の夜の特別なエイジングケアと合わされば健やかで美しいお肌でいられます。お肌にツヤやハリがないと感じられる方は眠りを見直してみてはいかがでしょうか?睡眠の時間でスキンケアができると時短にもなり、心も健やかになるでしょう。

 

参考文献

小林宏美(2009)「ねてるまエステ~眠り時間でキレイになる~」