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味噌と肌のアンチエイジングの関係 byミソガール藤本智子さん

20代の初めの頃…私の肌はボロボロでした。ひどい食生活や不摂生のせいでガサガサに乾燥しているうえに、吹き出物も出来ていました。そんな私が今の肌を取り戻せたきっかけは、味噌との出会いです。その体験を多くの女性の方に知っていただきたく、味噌と肌の関係について、私なりに学び、分かったことをお話させていただきます。

お肌がきれいな方は間違いなく健康です。なぜなら、肌の美しさ、アンチエイジングには内臓も関係しているからです。特に深く係わっているのが腸や血管と言われています。私は以前、テレビの番組で血管年齢を測定してもらったことがありますが、嬉しいことに実年齢よりも若かったです。後でお話致しますが、これも味噌のお陰です。

ヘルシーな日本食が世界的なブームになっている一方で、味噌は昭和の時代に比べたら消費量が半分近くに減っています。美肌に良い味噌を食べないとは…なんてもったいないことをしているのでしょう!このコラムを読まれた方は、今日からせめて一日一杯の味噌汁から、味噌活を始めていただければ幸いです。きっとより健康で美しい肌になるはずです。

 

肌荒れの原因と食生活

私は子どもの頃にアトピーがありましたが、思春期の肌はさほどひどいものではありませんでした。それが社会に出て食事をなおざりにしだした頃から肌の状態が段々とひどくなってきました。今、思うと恐ろしいのですが、勤めていた頃の私の朝ご飯はポテトチップとアイスクリームでした。夜も遅くまで仕事や遊びで睡眠時間も短かったので、段々と肌の調子が悪くなりました。22歳の頃からは肌荒れがひどく、最初はなんとか化粧でカバーしていたのですが、ついには化粧もできなくなりました。治まっていたアトピーの症状も再発して、最悪の状態に陥りました。若かったので肌のことは本当に気になり…スキンケア商品の見直しをしましたが、回復の兆しはありませんでした。皮膚科も受診して、ステロイドの軟膏をもらって塗りましたが、一旦は治まってもまたぶり返し、症状がよりひどくなる為、さらに多くのステロイド軟膏を使用する悪循環に陥りました。肌に良いと謳われているサプリメントも試しましたが、ほとんど効き目はありませんでした。

肌に悩むままに20代の半ばになり、私は一冊の本と出合いました。それが『味噌力』(かんき出版)です。ラッキーなことに私の母の仕事の関係で、著者の広島大学の渡邊敦光先生にお会いすることが出来ました。その時、先生から美しい肌を取り戻したかったら、和食中心の食生活をして、特に味噌汁を飲みなさいと勧められました。この事が私の肌を改善するきっかけになったのです。

 

味噌力でドンドン肌が回復

毎日、味噌汁を飲み始めて3ヶ月が経った頃から、肌の変化を感じました。だんだんと体調が良くなり、それに比例してガサガサだった肌にも潤いが戻ってきました。元々アトピーもあり季節の変わり目は肌の調子が悪かったのですが、それもなくなりました。花粉症もあったのですが、症状がとても軽くなりました。ちなみに今はほとんど花粉症もありません!

あきらかに肌の調子が良くなったのは、味噌汁を飲み始めてから半年程が過ぎた頃です。肌荒れはなくなり、肌のトーンが明るくなりました。以前はケミカルな化粧品を使うと敏感に反応しましたが、それも無くなってきました。

私の肌を取り戻すきっかけをつくってくださった渡邊先生には本当に感謝をしています。今も先生にお会いすることがあるのですが、出会った当初の私を思い出し「あの頃は本当に肌が汚かったなぁ」と言われます。(笑)

 

味噌の美肌成分 

ではなぜ味噌が肌に良いのか…有効成分についてお話しましょう。

・肌荒れ改善 アミノ酸

味噌は大豆と麹で出来ていますが、麹菌の酵素が大豆を分解しますとアミノ酸が出来ます。アミノ酸はコラーゲンにも含まれる天然の美肌成分で、肌の調子をよりよく整えます。

・女性ホルモンの活性 イソフラボン

味噌に含まれるイソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをすることが知られています。女性ホルモンが活性化しますと美肌や美髪につながります。

・美白 遊離リノール酸

遊離リノール酸にはシミやソバカスの原因となるメラニン色素の発生を抑える働きがあります。効果は化粧品にもよく使われているアルブチンに匹敵すると言われています。※私事ですが、味噌を食べ始めてからは、肌のトーンが明るくなり、ファンデーションの色もより明るいものを使うようになりました!

・保湿 グルコシルセラミド

以前、NHKの番組で、味噌に含まれるグルコシルセラミドが血液を通って肌の基礎層に達し、それによって肌の細胞が活性化されセラミドが増え、肌の水分が増えることが紹介されました。グルコシルセラミドとは元来、人の皮膚にあるセラミドの元となる成分です。セラミドは肌の表皮の角質にあり、皮膚のバリア機能を高めて肌を潤します。つまりグルコシルセラミドは肌の保湿に深く係わる成分なのだそうです。

参考:https://www.nhk.or.jp/beautyscience-blog/2018/121/296637.html

・肌老化の予防 メラノイジン ビタミンE

メラノイジンとは味噌の濃い色を作る褐色成分で血液の健康を保つサポートをし、整腸作用も期待されています。また味噌にはビタミンEも含まれており、強い抗酸化力で細胞の酸化を防ぎ、「錆びない肌」を作ります。

・便秘の改善 サポニン

味噌の原材料の大豆に含まれるサポニンには整腸作用があり、デトックス効果もあるとされています。

・生活習慣病の改善 大豆レシチン リノール酸

美肌とは直接関係ないと思われるかもしれませんか、味噌に含まれます大豆レシチンやリノール酸は、血圧やコレステロールの数値を下げる働きが言われています。健康は美の源ですので、こちらも嬉しい成分ですね。

 

味噌汁でのアンチエイジング

私の経験から+αの一手間で出来る簡単なアンチエイジングの味噌汁をご紹介します。

・味噌汁+コラーゲンパウダー

美肌成分の代表と言えばコラーゲンです。市販されているコラーゲンパウダーを味噌汁に少し入れて飲むことで、よりアンチエイジング効果が期待できると思われます。コラーゲンには動物性タンパク質の特有な臭いがありますので、どちらかと言いますと、白味噌より赤味噌の味噌汁と合わすのがお勧めです。巷では、コラーゲンを飲んだり食べたりして本当に美肌効果はあるのか…と議論されていますが、私には効果ありました!

・味噌汁+黒酢

皆様もご存知かと思いますが、お酢にはアミノ酸が沢山含まれています。特に黒酢の良質なアミノ酸は、サプリメントにも多く用いられています。味噌汁に少し黒酢を入れますと、味噌に含まれるアミノ酸と合わさり、よりパワーアップが図れます。お酢の酸味も少量でしたら味噌汁の味にたいした変化はなく、美味しくいただけます。

・味噌汁+たまり醤油

昨今は濃いたまり醤油をあまり見かけなくなりましたが、たまり醤油は大豆タンパクを濃縮した深いコクと豊かな香りがあります。抗酸化力も高く、濃い色の成分・メラノイジンも豊富ですので、みそ汁にポトリと落すだけで、抗酸化力がよりアップします。

 

味噌のおかげで腸も血管も健やかに

ミソガールになる宣言をして味噌の情報発信する仕事を始めてから、時々、テレビにも出演させていただくようになりました。番組の内容は様々ですが、やはり健康に関するものが多いです。

最初にも書きましたが、あるテレビ局で塩分と血液の関係を調べる番組に出演したことがあります。そちらでは朝から晩まで味噌を中心とした私の食生活が紹介されました。番組で測定しますと私は、一日に味噌を平均100g食べていることになり、塩分も12g以上を摂っていることになります。今の常識では明らかに塩分過多の状態であると思われました。

ところが、実際に九州病院・伊藤浩司先生に私の血管年齢を測定してもらったところ、実齢よりもマイナス6歳も若かったのです。もちろん血圧もまったくの正常値でした。伊藤先生からは、しなやかで美しい血管と褒められました(笑)。

血管をしなやかに若返らせると、健康的で若々しい体になり、お肌も美しくなります。そこに味噌が一役かっていることが、私の血管の測定で証明されました。

 

皆様も是非、味噌でアンチエイジングしてください!

もしも今、体調がすぐれず肌の調子も悪いと感じておられる方がいましたら、さっそく食事に味噌を取り入れていただければと思います。まずは1週間、毎食1杯の味噌汁を飲んでみてください。きっと体の変化が感じられると思います。1種類の味噌でもおいしく作れますが、ぜひ「合わせ味噌」をおすすめします。いろいろな種類を混ぜることで、より深みが増しますし、自分好みにもアレンジできます。具材は野菜や海草等、ビタミンやミネラルが豊富なものにしましょう。そうしますと、味噌汁一椀で、栄養豊かな美肌メニューになります。野菜に含まれるカリウムには、塩分を体外に排出する作用もあるため、塩分過多を気にすることもありません。

もしも、味噌汁を作るのが面倒と思われるのなら味噌をお湯で溶くだけの、味噌湯でも構いません。とにかく続けて飲んでいただければと思います。私は必ず朝一番に味噌湯を飲むのですが、朝一でなくても、食前に飲まれることをお勧めします。お腹に先に味噌湯を入れると食事の量も減り、ダイエットにもつながります。体に優しい成分が摂れてダイエットも期待できるなんて一石二鳥です。最後に私が考案した「みそまる」もお勧めです。味噌とだし粉と乾燥具材をまるめて作る即席味噌汁ですが、冷蔵庫や冷凍庫で保存もできますのでお休みの日にまとめて作っておけば、忙しい時にお湯を注ぐだけで味噌汁が出来上がります。

なんだか最初から最後まで手前味噌の話になりましたが、味噌がいかに体や肌に優れた食品であるか…分かっていただけましたでしょうか?日本女性の美しい肌は、やはり日本の風土が育んだ食品にあると信じています。その意味でも味噌の美肌パワーを多くの方に知ってもらい、しっかりと味噌を食べて実感していただきたいです。

 

■藤本智子 http://misopress.jp/

藤本智子(ふじもとともこ) 1985 年生まれ、横浜市在住。アパレル販売員、読者モデル、ファッション雑貨店マネージャーを経て、2011 年ミソガールとして「365 日味噌活宣言」をし、みその普及啓蒙活動を開始。2012年「みそソムリエ」取得。2014 年「ジャパン味噌プレス」創刊。2015年「ミラノ国際博覧会日本館サポーター」に就任。「朱鷺米応援大使2015」(佐渡市)に就任。ミソガールが主役の漫画「いつか母になるために~身素も身祖も身礎・美蘇もみ~んな『味噌』!~」(美健ガイド社)も好評発売中。自身で考案した「みそまる」は有名百貨店の贈答品に採用さわれる等、注目を集め、イベント等で日本中を飛びまわる日々。

著書に『みそまる』(宝島社)、『みそまる 作りおきみそ汁83のレシピ&アイデア』(二見書房)、『手軽に作れて、キレイに効く! みそまる』(主婦と生活社)がある。2016 年より「中央情報専門学校」非常勤講師。

【受賞歴】 ◆フード・アクション・ニッポンアワード2017 受賞 ◆かながわビジネスオーディション2017 JEA賞 ◆東久邇宮記念賞(2016) ◆フード・アクション・ニッポンアワード2015「食文化・普及啓発部門」最優秀賞 ◆東久邇宮文化褒賞(2015)