見た目年齢に影響！「ほうれい線」の対策

ほうれい線は中高年だけの悩みではありません。若い方では10代～女性も男性も悩ませるエイジングサインの代表です。年齢と共に皮膚のたるみ＆表情筋の衰えによって深くなるので、早めのケアが大切です。

そんなエイジングサインをケアするには、原因を理解することが最初のステップです。そして、自宅での美容法も効果的な為、セルフケアもしっかり行っていきましょう。

■ほうれい線の原因
まずは、ほうれい線の特徴や原因を理解しましょう。
ほうれい線は、鼻の両脇から口元に伸びる2本の線で、マリオネットラインなどとも呼ばれています。たった2本の線があるだけで、老けた印象の顔になってしまいます。実はほうれい線の多くはシワではなく頬の境界線がたるむことが原因です。仰向けに寝た状態で鏡を見た時、ほうれい線が目立たない場合はお顔がたるんでいる状態といえます。

たるみの原因の一つは、真皮の衰えです。真皮を構成するコラーゲンやエラスチンは年齢と共に減少していきます。さらに、口元のお肌は薄く、紫外線のダメージや乾燥しやすいデリケートなパーツです。こうした要素が複雑に絡みあい、ほうれい線が年々進行していきます。

■３つの主な原因
ほうれい線の他にも、お肌が老化する原因は様々あります。根本的な原因はお肌のたるみですが、たるむ原因は「真皮の衰え」「表情筋の衰え」「皮下組織・皮下脂肪の衰えや肥大」の３つに大きく分かれます。

〇真皮の衰え
真皮は線維芽細胞とそれによってつくられるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などからできています。コラーゲンは線維状のたんぱく質で、そのジョイント部分にエラスチンがあり網目状の構造をつくることで、お肌のハリや弾力の源となっています。先ほどお話した通り、コラーゲンやエラスチンは年齢と共に減少したり、変性したりします。線維芽細胞も年齢と共に活力を失って数が減ってしまう為、真皮を衰えさせ、たるみの原因となります。

真皮の衰えの原因は他に、

紫外線
乾燥
喫煙
ストレス
睡眠不足
栄養不良
お肌の糖化
お肌の酸化

と言ったことで真皮が衰えほうれい線の原因となりますが、最も気をつけていただきたいのは紫外線による「光老化」です。紫外線の中でもUV-Aはお肌に確実にダメージを与え、ほうれい線の大きな原因となります。

〇表情筋の衰え

表情筋とは、顔の表情を生み出す筋肉です。お顔には30種類以上もの筋肉があり、人の多様な表情を作るために働いています。そんな表情筋の中で、ほうれい線と関係が深いのが、口輪筋と頬筋です。口輪筋は、唇の周りの筋肉で、口元の様々な表情を作ります。衰えると口元のたるみやシワをもたらし、ほうれい線の原因となるのです。頬筋は、上下顎関節から口角まで伸びている筋肉で、口角をあげる役割を果たしています。衰えると、口角が下がってほうれい線が目立つ原因となります。知らない間にクセになっている表情が長年にわたってシワを作ってしまうこともあるのです。

〇皮下組織・皮下脂肪の衰えと肥大化
ほうれい線の周りの頬は、顔の中でも皮下脂肪が多い部位です。この皮下脂肪は、脂肪細胞の量が増える事や、脂肪細胞が肥大化し全体の肥大化につながります。そうすると、支えることができなくなりたるみが発生します。

■ほうれい線の原因となる行動と対策

(1)紫外線を受ける
真皮が衰えるとたるみの原因になります。真皮の衰えを促す行動として、紫外線を受けることがあります。紫外線を浴びるような時にはきちんとUVケアを行いましょう。

(2)お肌の乾燥
乾燥も、真皮の衰えを促します。コラーゲンやエラスチンの減少・変性の原因となりますので乾燥対策はしっかり行いましょう。

(3)痩せたり太ったりを繰り返す
太ったり、ダイエットによって痩せるなどを繰り返すほど、シワやたるみが多くなると言われています。急激に体重の変化を促す行為はやめましょう。

(4)喫煙
喫煙はお肌の老化が進みますので、たるみの原因となります。他にもお肌には悪影響を及ぼす為、避けましょう。

■ほうれい線の予防
ほうれい線の原因となる乾燥や皮膚のたるみを生じさせない為にも、新陳代謝が正常に行われることが大切です。新陳代謝を正常化するには、バランスの取れた食生活が基本となります。お肌の乾燥が気になる時は、ビタミンA、B、C、Eなどのビタミン類、亜鉛や鉄などのミネラル、セラミドなどの食べ物で摂ることが効果的です。食材としては、こんにゃくに含まれているグルコシルセラミドがほうれい線を予防します。

また、たるみの原因の1つが酸化なので、抗酸化力の高い栄養素を摂ることで、ほうれい線の予防につなげることが可能です。代表的な抗酸化物質はビタミン類があげられます。中でも、ビタミンA・C・Eは、抗酸化力が高いことで有名です。

■ほうれい線の対策
(1)表情筋エクササイズ
表情筋エクササイズは、深いほうれい線を生み出す原因となる表情筋の衰えを防止する為のものです。適度に動かすことで、ほうれい線のない若々しい顔に保つことが可能です。顔や口のエクササイズとしては、ベロ回しエクササイズ、フグ体操、あいうえお体操などがあります。動画サイト等にわかりやすい動画があがっておりますので、参考にしてみてください。

(2)ツボ押し
顔の血行を促進したり、ターンオーバーを正常化するツボを押すこともほうれい線対策に効果的です。ほうれい線のケアとしては、下関（げかん）、巨髎（こりょう）、角孫（かくそん）を活用するとよいでしょう。口元は顔の中でも皮膚が薄くデリケートな為、ツボ押しも、適度な力加減で行うことがポイントとなります。